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全体
良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
良い
音楽
とても良い

スタッフが変わっていないので当たり前だが、今作もどこか深さと難解さのあるサスペンス&ドラマ、リアルなアクション、そしてどこか「攻殻機動隊シリーズ」を思わせる文学作品の引用が交じる会話劇と「サイコパスらしさ」は健在。
何よりも嬉しかったのはサイコパスもう一人の主役、狡噛慎也のカムバックだ。『2』ではあくまで朱のイメージとしてしか登場しなかった狡噛は、待ちわびていたファンの期待に応えるかのように活躍する。
あくまで一人のデカであった狡噛がゲリラのアドバイザーとなり、多くの人々を(狡噛の本意ではないが)導く、かつての槙島のような立場に立ち再登場したのは面白かった。

各種戦闘シーンのクオリティは、TV版から更に磨きがかかったように思える。冒頭の不法入国者との銃撃戦を皮切りに、新型の兵器ドローンが活躍する旧首都での銃撃戦、多彩なガジェットを使いこなす傭兵たちの鮮やかな奇襲、そして狡噛と傭兵たちの見せるしなやかでダイナミックな格闘戦は見所。

シナリオに関しては、無印の時点でシビュラのカラクリが判明しており、「外国にシビュラが輸出されている」という設定を聞いた時点で「爽快なハッピーエンドには成り得ない」ことは誰もがわかっていると思うが、鬱エンドでもなく、さりとてハッピーでもないが、続編にも繋げられるなかなかいい落とし所を見つけて前向きな「本作らしい」視聴者にも何かを投げかけるエンディングに繋げられたと思う。
そして物語終盤、クライマックスに訪れるファンには嬉しいある人物の再登場と、ラストの傭兵とのバトルシーンには非常に興奮した。あのバトルシーンと、狡噛と宜野座のやりとりはファンにとってはたまらない。

サイコパスファンなら、絶対に見に行くべきと断言できる名作。

あと、「文鎮」もといドミネーターの肝心なときにおける役立たずっぷりは劇場でも健在である(笑)。ある1シーンでの強襲型ドミネーターの鮮やかな活躍は格好良かった。



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