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全体
良い
映像
良い
キャラクター
良い
ストーリー
良い
音楽
普通

2018年後期高評価でかなり話題になっていたので遅ればせながら見ました。ストーリーはやや平坦でしたが、ドル系らしい爽やかさとゾンビものらしい派手さが上手く調和しており見ていて気持ちよかったです。イロモノ風に見えて結構王道ストーリーで、色んな層のユーザーに受け入れられる好バランスだったのもすごかったです。
萌えにより過ぎない可愛らしいキャラデザ、oped、興味が湧く佐賀PR、コミカルなカットインや言い回し、ラスト11、12話のさくらちゃん回がとても良かったです。特にさくらちゃんの挫折理由が人間臭かったため感情移入しやすく、巽君のハチャメチャでも一生懸命な励ましは見ていて元気がもらえました。巽君はさくらちゃんの一番のファンだったんだな、というのがラストに分かるのも味わい深かったです。
気になったのはアイドルものとしては凡庸で中盤のキャラクター回が平凡で少し退屈だったところ、ライブ曲が好みでなくCGモデルも簡易なので飛ばしたことがあったところ(1クールなのでCGの質については言うのは酷かもしれない)、終盤のさくらちゃんの記憶覚醒前後の性格のギャップが大きすぎたところ…腐らせるのではなく自信をなくしてふさぎ込んでしまうくらいの方が、前向きで頑張り屋さんなbeforeさくらちゃんらしい気もする…が、ゾンビなので腐らせたのかも? どちらにせよ「私を置いてきぼりに貴方たちが勝手に盛り上がって~」は流石に卑屈にさせすぎだと思いました。
コメディ方面でないゾンビの使い方ももっとあったような…「私たち、生きたい。」に形容されるべき生への執着を感じるエピソードはあまりなかったと思うため、個人的な好みで言えばもう少しその方面を押し出した話筋があっても全然良かったです…制作陣はあまり重くなりすぎないように意識したようなので、求めるのはお門違いかもしれませんが…
面白かったですがこれから作るとしてのドル系の真新しいストーリー構成は少し不安なため、2期は考えずこの作品はここで名声を残す方が良い気がします。実際聖地巡りをする方たちによる経済効果もあったそうなので、それがこの作品の成功モデル到達点だという印象があります。御当地ものやロコドルでの町おこしは失敗するとしばしば言われますが、昨今で言えば日本人旅行者の増加で話題になっていたきんモザ等を考えると、サブカルの経済効果はまだまだ期待できるんだろうなと思いました。
キャラ分けやストーリー構成のバランスが本当に絶妙なため、重いのが苦手だったり、アイドル物は普段あんまり見ないような人にはぴったりで完璧な作品だと思いました。



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