サポーター

K
@K

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K@K
サポーター
全体
良い
映像
とても良い
キャラクター
良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

この物語は、生き方の物語。
意志を持つ者たちの、意志にすがる者たちの生き方の物語だと私は感じました。

それは何かを獲得する類の意志ではなく、望んだことではない、むしろ受け入れがたい事実や状況に心を痛めながらも、自分がどうあろうとするか、態度表明としての意志だったと感じています。

マキアは、エリアルの母であろうとすることが、彼女の生きる意志でした。
レイリアは仲間は死んだと思った故に、娘のメドメルを想うことだけが彼女の生きる意志でした。
クリムは、レイリアを取り戻し、以前までの暮らしに戻ろうとすることが彼の生きる意志でした。

彼女が、彼がひとりぼっちで悲しくならないための、すがるような意志。

※レイリアにとってのメドメルを想う時間の長さが、彼女の軸となってクリムよりもメドメルを優先したのでしょうし、だからクリムは「俺以外は時間が進んでいく」と言葉にしたのだろうなと思います。

そして、マキアとエリアルの二人の関係性においては、実の母と子ではない故にいつ崩れてもおかしくない。それでも二人を繋いだのは、マキアの意志の強さだと思います。(その拠り所がエリアルの存在だったからこそかもしれません)

正解が分からなくても、迷いながら不安になりながらも、母であろうとし続けた彼女の意志は温かかった。

それゆえに「お母さんは泣かない」というその意志が、エリアルとの約束が、終わりを迎えた最期のシーン。彼女の涙は悲しいんだけど、悲しみだけじゃない感情に魅せられました。


石見舞菜香さんが主演で声をあてられると伺って、それがきっかけで見にいきました。

最初は、この世界観や登場人物への理解を得る前にどんどん話が進んでいったので、ちょっと駆け足かなぁと思ったけど、見終えてみて、最期までを描ききるには納得の展開でした。むしろ、最期までを描くとは思わなかったので、驚きでした。

見ていて胸がギュッと締まる想いでした。

さよならをありがとう。



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