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とても良い

世界を救う戦いのために、たった12歳の女の子の夢はもう叶えることはできない

「私たち何も悪いことなんかしてないじゃない」
神樹様に捧げた体はもう帰って来ない、その不条理さが突き刺さる風の呟きは胸が痛い

樹がお姉ちゃんの頼れる姿を見て自分も一人で歩くために、がんばれる理由のために歌うという目標も、その先の歌手という夢ももう手にできない。

樹のオーディション音源の声は希望に満ちていて、だけどそれは絶望の闇をより色濃くするもので、風は自分が樹を勇者部に入れた事実との間で壊れてしまう

自分を責める風を樹は、勇者部があったからみんなに出会えた、歌いたいって夢を持てたって言ってくれた
風以上に樹自身が一番つらいはずなのに、そこで姉を救う優しさを見せられてしまったら、もう何が正しいのか、どうすれば良かったのかわからない

絶望と優しさのコントラストは心を空っぽに放心させて、涙と悲しみで満たすものだった
もうとっくに運命の引き返せないところまで来てしまった悲痛が刺さる

樹の勇者部に入ってよかったよはまだ自分自身も受け入れ難い現実の前でせめて姉のつらさを和らげてあげたい気持ちを感じるから良いけれど、友奈は同じ台詞でも芯の通った強さを感じてしまってそれが余計につらい



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