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良い

近衛局のチェンたちはとある一報を受け、アーミヤたちを残しながらも撤退することに。そんな去り際をロドスの隊員に、所詮は余所者かと嫌味を付けられてしまうチェンだった。

さらにその後、チェンは諜報員のファーがレユニオンの襲撃を受けているという通信を得るが、すぐ傍でそれを聞くホシグマにとっては、目を掛けていたファーが自分の知らぬところで危険な諜報員に任じられていたことには怒りしかなく、隊長といえどもチェンを責め立てずにはいられなかった。

この二つの場面から浮き彫りになるのは、チェンはあくまでも近衛局の隊長の立場として、時にリアリズムを伴う決断を下さなければいけないということ。そのためには、時に協定を結んだアーミヤたちを戦場に置いてがなければいけないし、部下を危険な任務に送り出さなければいけないこともある。

そんな葛藤を抱える中で、チェンとホシグマは太古プラザの奪還へ向かう。そこで共闘する二人だったが、レユニオンの捨て身の道連れ攻撃によって瓦礫の下敷きになりかけたチェンを、ギリギリのところでホシグマがその瓦礫を支える格好に。もう保たないというところで、ホシグマは「隊長だけは行ってください」と言うけれど、こんな時に限ってチェンは「お前を見捨てられない」と言う。

散々と隊長という立場に沿った、現実的な決断を下してきたチェンだったけれど、その内心では「これでいいのか…」というアンビバレントな感情もあった。だから、チェンは「アーミヤたちにしたようなことを二度もしたくはない」と言って、むしろ自分を守るために負傷したホシグマに代わり、一人単独でレユニオンを迎え撃つことを選んだのだと思う。

そして、そんなチェンは決して隊長であることを放棄したわけでもないように思う。それまでのチェンが隊長という立場に基づいた合理的な判断を下していたのならば、今のチェンは隊長というスピリットに基づいた仲間を守るための決断を下していたように感じさせていた。



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