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とても良い

石澤はいちいち指示してくる倉石の圧力に耐えながら、なぎさは膝が壊れる懸念を抱えながらの対戦。だからか最初は二人共自分のやりたいバドミントンが出来ていない。
特に石澤の状況は酷いね。中学時代はなぎさに敵わなかったのに、逗子総合には自分が選ばれてしまう。だというのに高校では倉石の言う通りプレイするだけだから、推薦ではなぎさに勝ったなんて自信は次第に消えていくだろうね。そしてせっかくの直接対決でも倉石の指示が矢継ぎ早に飛んできて従わないと怒鳴られてしまう。どんどん自分というものが無くなっていく
震えた字で書かれた石澤の名前は彼女の揺らいだアイデンティティを現しているかのよう

そんな雑念が満ちたコートから先に抜け出したなぎさは石澤の走らせようとする戦術も膝の懸念も全て吹っ飛ばす圧倒的なパワーで球を打ちあっという間に自分のバドミントンを展開する。そして自分のバドミントンを取り戻せたから石澤に響く言葉を投げかけられる。アスリートにとって「全国を賭けて」は殺し文句
なぎさの言葉によって石澤も自分のバドミントンを取り戻そうとするが、いざとなれば自分のバドミントンの形が無かったというのは少し悲しい話。けれどその際の石澤には悲壮な表情なんて無くて、なぎさとの戦いを心の底から楽しんでいる表情はとても素晴らしく見えた

一方、綾乃の態度がかつて無いほど酷い……。対戦相手へのリスペクトもなく、部員と少し離れた席に行儀悪く座る綾乃の態度は本当に主人公とは思えない。合宿で皆の仲間になりたいと言っていた綾乃はどこへやら。
というか今の綾乃には果たして「自分のバドミントン」があるのだろうかと疑問に思ってしまう。「強くなきゃやる意味ないんだよ」と言いつつも、何の為にと問われれば答えることはない。痙攣で危険せざるを得なかった相手に対しても、どのような想いでコートに立っているかを考えようとせず続ける意味がないと断じてしまう。なぎさが石澤によって左右に振られた際も何故しつこく球を拾おうとするのか考えようともしない

自分や他人のバドミントンを理解できなくなった綾乃と自分のバドミントンを叩きつけることによって相手の心を引き出すなぎさ。彼女らの対戦がどのように描かれるか本当に楽しみです



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