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良い

もう若くもなければ、夢も希望もない。それが巴さんであり、仲居見習いの緒花や菜子の若さと比べると、ますます自分の先暗さが際立つ。その結果が、実家からのお見合いの誘いにつけて喜翆荘を辞めようかとさえ思案する姿に現れていたように見えていた。

ところが、そんな中で厄介サバゲー客が喜翆荘を訪れ、緒花と菜子が振り回される事態に。そこで、巴はどうせ辞めるなら若い二人のためにもと、厄介客をとっちめるヤケクソに打って出る。

と思いきや、巴の嫌がらせはなぜだか厄介客にウケてしまって…。さらにその上、緒花と菜子にとっては、そんなヤケクソの巴さんのことが憧れるくらいの輝きを放っているように見えていた。だから、実のところでは、巴さんのヤケクソもただのヤケクソではなくて、若くないなりに最後に一花咲かせてやろうというヤケクソだったのだと思うのだ。

そして、とっちめるにしてもヤケクソに本気だったからこそ、不思議な化学反応でお客さんに喜んでもらえた。さらに、それだから、同時に巴さんの中でも、まだ喜翆荘で頑張りたい理由も見つけることができたのだと思う。そして、そんな巴さんを見ていると、てんでめちゃくちゃなことでも、何かやるなら本気でやらなくちゃという体当たりな元気を貰えるようだった。



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