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全体
良い
映像
とても良い
キャラクター
良い
ストーリー
良い
音楽
良い

「ef - a tale of melodies.」視聴終了
評価A(面白い作品)

一期もなかなか闇の深い困難を題材にした青春物語だったが、二期ではさらに重くディープな困難が待ち受けていた。もうどうしようもないような、bad endしか考えられないような展開になったが、最後はきちんとハッピーエンドで終わるのがこの作品の良いところ。

この作品全体を通して、テーマはなんだろう?と考えた時に思い浮かんだのが、絶望の中でも一筋に光る希望というのを信じる物語なのかなと感じた(うまく言葉では表せないが)。
今回も一期と同様二つの物語を同時に進行してるのだが、まずは現在のミズキと久瀬の物語。命が限られており、この世の清算を行っていた久瀬のもとに現れたミズキ。いろんな想いが葛藤し拒絶するが、どうしても拭い去れなくなった生への執着。失敗したことがない、いや、失敗を避けていた久瀬の最後の挑戦。最初はクールキャラだと思っていた久瀬さんが、自分の感情を大っぴらにして悩み抜く姿に心を奪われました。ものすごくディープで「死」というどうしようもないテーマを扱った話でしたが、見事なストーリーでした。

そして過去の火村と優子の物語。こちらは正直、前半まではかなり良かったのですが、駆けおちしてからの話は無理やり感があって微妙だなとは感じました。こちらは、火村の妹の死、優子の施設時代の火村との関わり、優子の虐待などいろんなテーマをまとめて、今作の中でも一番重い話でした。優子が場面場面で感じていることの変化、成長などはすごく見応えはありましたが、DV野郎から駆け落ち、その後DV野郎から「お前は逃げている」と言われてたのはなんか胸糞悪かった。荒っぽく解決はしたが、はたしてこれでいいのか?とは感じました。その後もいろいろありましたが、最後は頑張った人が報われるハッピーエンドでよかったです。

回単体で見て、一期での7話、10話みたいな衝撃の回、心揺さぶられる回というのが6話目しか無く、その後はわりとあっさり話が終わったのは少々残念ではあった。ただ、最終回はものすごく綺麗にまとまり、見て良かったと心から感じた。

そしてなんといっても演出。これは言わずもがな最高の出来だったが、二期で強調したいのはOP映像の演出。色の使い方が回によって違っており、おそらくこれは、7話のDV野郎のセリフでもある「君は色が見えているか?」にかかっているのかな?この色の変化が何を意味するのか、考察サイトを見て回りたいと思います。そして最終回の火村さんが楔を外す映像。過去への思い残しが解放された痺れる演出でした。

二期単体で見ても楽しめる作品だったが、やはり一期の話をさらに深め、一期を見てるからこそ魅力的に感じる二期だった。心を揺さぶる回が6話目しか無く、その後はわりとあっさり話が終わったのは残念ではあったが、最終回は綺麗にハッピーエンド、頑張った人がきちんと報われる話でよかった。なかなか深くハマれた良いアニメでした。



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