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とても良い

人を襲う絡新婦、人攫いが出ているからと守りを固める村、絡新婦を村に招き入れた男。こういった要素が揃えば、そこから始まる展開なんて惨劇以外を想像出来ないと言うのに、ラストは心温まるような締め方をするとは…!本当に本作は恐ろしいね

終盤でどろろは今回の話を総括して「世の中判んないよな」と言う。判ったつもりになって物事を判断してしまうと、後から全く違った側面が見えてきて驚かされることがある。

人攫いから守るため防柵が備えられ検問所まで存在する村。それならば豊かかと思いきや、実際は採石でぎりぎり保っている村であり囲いも村人を逃さないためのものだった
立て看板で人攫いを捕らえた者には褒美を出すとあった。となれば村は人攫いに困っているだろうと考えるのが普通。しかし、実際は困る理由は全く別のもので、褒美も存在しなかった
絡新婦は見た目からして恐ろしい妖怪。百鬼丸達と初めて会った際も男を喰っているように見えた。だから、どろろも人攫いは絡新婦によるもので退治すべき対象だと考える。しかし、絡新婦は精気は喰っても命までは取らない。人と妖怪が共に生きるのが長生きの秘訣だと知っているむしろ良い妖怪
眼の見えない百鬼丸はこれまで魂の色で倒すべき妖怪か判断してきた。第二話で見た目ではなく魂の色で倒すべき敵を判別したように、今回も魂の色を見て絡新婦を倒そうとする。しかし、二人の遣り取りを聞き、更には魂の色が変わったことで倒すべき相手ではないと判断できる。百鬼丸にとっては初めての経験

一方でそういった描写とは関係なしに弥二郎とお萩の触れ合いはとても麗しいものに見えた
弥二郎は茶碗に這っていたゴキブリを逃した上で「人も虫も同じだ。生きてることに変わりはねぇ」と言う。人によっては怒りかねない言動だが、蜘蛛である絡新婦にとって心揺らす言葉となる
自らの空腹を満たすために里に降りた絡新婦にとっては米だけでは足りない。しかし、弥二郎は自分の空腹を隠し、お萩に食事させた。ならお萩は弥二郎の精気を喰う訳にはいかない。お萩にとって傍に居るのが心地よい相手となった弥二郎が我慢するのなら、お萩も空腹はお互い様だと我慢できる

弥二郎は人と無視を区別せず、お萩は人と共生する分別が有った。お萩は「あんたみたいな人間には今後二度と出会えないだろうよ」と言う。それは弥二郎にとっても同じなのだろうなと思えるような内容だった



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