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物語は危機回避型駆動から因果型駆動にスイッチ。ここで夢(ゴール)を語らせるのが重要。目的がなければ因果では駆動しないので。そして夢、望みを持つこと自体が「手段の目的化=カバネとなって他人を引き摺り下ろす事にしか生を見出せないこと」から我々を救う。



甲鉄城という小さな社会の中で、弱者のままでいてはいけないと説く生駒、そして団結。それより侑那さんの見せ場がいつか出るだろうだと思ってたらココ!解放、そして筋肉。美しいかっこいい!😻😻😻



無名様の過去から彼女の身分は高くなく、身分の高い「若様」の道具であり、改めてこの物語は階層の話なのだという提示。死を恐れない彼女が、仕事を失うことはカバネになることと同義だと恐れる。甲鉄城のクルーたち(特に生駒と菖蒲様)がどういう回答をしていくのか。



カバネリたちは疎外と戦い、血を分け与えてもらう契約にこぎ着けた。他者のために働き、血を得る。社会との契約を再度結ぶことで彼らは人として認められる。我々もまた社会の規範を守りつつ多少なりとも他人の血を貰い生きている。



菖蒲様の説得が効果覿面すぎてキャラクターの態度変容があまりに急に見えたりする。ここまでに菖蒲様の領主としての信頼を描いていれば納得感UPでは。
カバネリは血を飲まないとお腹が空いてカバネになる、つまり人は貧しさが限度を超えた時、他者を傷つける存在になる。一方で貧しさを解消するのは他者との関わり=血が不可欠とも。



カバネとは要するに社会や周囲から大切にされなかった人々であり、他人の幸福を憎み自分のレベルまで堕とそうとする者(そう俺らのことだよ!)。主人公が下層の人間でありながらカバネリで居られるのは憎んでも他者を貶めようとはしなかったから。無名様の流れるようなアクションがむしろ主人公の戦いの泥臭さ、不屈さを強調している。



導入、1話として見事。設定・状況説明から始まり各キャラのバックグラウンドを匂わせつつ、綺麗なクリフハンガーをキメて終わる。キャラの絵はもう言うことはない。



食い気味でセリフをマワすスピード感。それでも物語に振り落とされないギリギリの繋ぎ。原作の意図を内容は全く同じのまま別のモノに仕上げている。まさにグルーヴ感。



生存、救出、弾劾、そして犯人への理解。正義は勝つ、というあまりにも単純な言葉の向こうに横たわる苦しみの中で考え、悩み、自らをさらけ出し続けた主人公の戦いの記録。最後の戦いの描き方も見事でした。お疲れ様でした。













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